BEES-HAUS細胞療法(尿道狭窄症治療)を簡略化したBHES-HAUSの臨床結果をAUA 2026で発表

BEES-HAUS細胞治療の創傷治癒メカニズム ー 再生医療における画期的な発見が Frontiers in Urology 誌に掲載

2026年5月13日

 BEES-HAUS細胞療法による尿道狭窄の創傷治癒メカニズムを解明した画期的な科学的発見が、インド、日本両国の医師・科学者チームにより報告されました。臨床的な安全性と有効性を示すものであり、再生医療におけるこのような発見は初めてとなります。

この研究では、尿道狭窄の治療に2次元(2D)培養された自己口腔粘膜上皮細胞群と、フェスティゲル (Festigel®) スキャフォールドで3次元(3D)培養された同細胞群 を混合するハイブリッドアプローチが採用されました。2次元培養細胞が産生するIGF-1のパラクリン効果と、3次元培養細胞の切開創への生着が相まって尿道上皮欠損を修復するというメカニズムが考察され、結果がFrontiers in Urology誌に発表されました。研究者らは、この成果は、in vitroの組織工学で培養された細胞が、in vivoでの治療で良好な臨床結果を出したという意味で世界初のものであり、尿道上皮の損傷の回復につながっていると指摘しています。また、患者にとっては狭窄の再発の可能性が少なく、生活の質を向上させることができるであろうと述べています。

尿道などの臓器をラボで作成する組織工学技術も報告されていますが、男性尿道狭窄の治療におけるバルーン拡張術やDVIU尿道切開術では、尿道上皮下組織が尿に曝露されることで炎症を引き起こし、海綿線維症や狭窄の再発を招きやすいことが課題となっています。現在、狭窄部のゴールドスタンダード治療として、自己口腔粘膜組織のシートで尿道切開創を被覆するBMG形成術が行われていますが、これに対して、BEES-HAUSでは培養された細胞を移植することにより尿道上皮を回復させます。BBES-HAUSを簡略化したワンステップ細胞移植法「BHES-HAUS」は、BEES-HAUSと同様の原理に基づき機能する術法ですが、ラボでの細胞培養が不要であることが特徴で、有望な治療成績を示しており、その臨床結果が米国泌尿器科学会総会AUA 2026)でのインタラクティブ発表に採択されました。

カテーテル挿入、器具の使用、または感染症によって引き起こされる尿道の炎症反応は、個人によって異なり、尿道狭窄を引き起こすことがあります。リスクを予測し、より適切な管理戦略を確立するため、以下の先駆的な研究が開始されています

1.海綿線維症と相関する炎症性バイオマーカーを評価するための、人工知能(AI)に基づくスコアリングシステム「HAUS SCORE」。

2.尿道狭窄を起こしやすい患者向けの、異物反応を起こしにくく体に優しいBLIS-COATカテーテル

「BEES-HAUS」は、日本の再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づく承認を得ておりジーエヌコーポレーションおよび米国のGlobal Nicheは、世界各国での承認取得後の臨床応用に向け、「BHES-HAUS」のライセンス供与および技術移転についての問合せを受け付けています

businesswireの記事はこちらからご覧ください。

尿道狭窄症は、尿道が狭くなる病気です。狭窄部分が短い初期の段階では、治療法として主にバルーン拡張術またはDVIU尿道切開術が用いられますが、術後の切開創が治るのに時間がかかる場合があります。BEES-HAUS細胞療法は、移植された細胞が切開創を被覆して生着することが実証されており、臨床的な安全性と有効性を示していることから、検証を経て治療ガイドラインへ組み込まれる可能性があります。

さらに、これを簡略化したBHES-HAUS(スキャフォールド内に包埋・封入された口腔粘膜上皮 — 尿道狭窄に対するハイブリッド療法)は、BEES-HAUSと同様の原理に基づき機能する術法ですが、ラボでの細胞培養の必要がなく一度の手術で完了します。臨床実験の結果、BHES-HAUSの低侵襲アプローチは、バルーン拡張術やDVIU尿道切開術などの治療法と組み合わせる価値があることがわかりました。断続的な導尿カテーテルの挿入を必要としないことから、患者がよりよい生活の質を長期間維持できる可能性があります。

上部へスクロール