2020年07月19日
有限会社ジーエヌコーポレーションは、九州保健福祉大学の池脇信直教授、株式会社ソフィと共同で、AFO-202 β-グルカンを含有する弊社商品「ニチグルカン」の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防の可能性に関する論文(総説)を Frontiers in Immunology Journal(英語)に発表しました。
「ニチグルカン」は機能性栄養補助食品ですが、以下の特徴的な作用が長年の研究から明らかになっています。
①体内に侵入してきた病原体(細菌・ウイルス・真菌など)から体を守る免疫システムを増強する作用がある。
②サイトカインストームを誘導するバイオマーカーである炎症性サイトカイン(特に、IL-6)を制御コントロールする作用がある。
この論文では、新型コロナウイス感染症(COVID-19)予防に対する有効なワクチンや薬剤が利用できるまでの期間、「ニチグルカン」が有益な機能性栄養補助食品の候補になる可能性があることを論じています。さらに、この論文は、実際に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した患者への治験にも応用可能であることも提唱しています。
時事ドットコムの記事「研究者がニチグルカンの新型コロナ治療効果の臨床研究を提唱」をご覧ください
論文(抄録)の日本語訳
COVID-19患者の特定サブセット(小集団)の死亡率上昇における免疫調節異常の関与(立ち位置)と栄養補助食品を通しての対抗的免疫増強戦略
【背景】:COVID-19のパンデミックは、変化する疾病の重篤度(重症度)の原因となっている。年齢を超えて、無症候性の症例や死亡に繋がる重篤の疾患を発症する症例がある。有効な免疫源性を有するワクチンやCOVID-19を治療する薬剤が余りにも現実化していない背景に伴い、この対比的な相違は我々にその原因を探求するためのきっかけを与えた。我々は栄養補助食品を含む簡易的対策を用い、さらに免疫増強を手段としてCOVID-19に対抗するための戦略を検討した。
【考察】:死亡率関連の共存症に関する文献検索を行った。これらの病態について、生体免疫蓄積(免疫力)の枯渇(低下)の原因ともなる炎症性サイトカインについて分析を行った。また、特に免疫を増強する栄養補助食品の摂取を含む簡易的な手段を通して、COVID-19に対する防衛機構/免疫監視機構に必要な免疫マーカーも分析し、そしてCOVID-19に対抗する戦略をも提案した。主な共存症、すなわち心血管疾患、糖尿病、癌による免疫不全状態、高齢の免疫系に関与する重篤な腎疾患は死亡率の上昇と関連がある。Aureobasidium pullulans株(AFO-202)β-1,3-1,6グルカンを摂取すると、IL-8産生増強、可溶性FAS(sFAS)によるマクロファージの活性、NK細胞の細胞傷害活性が増強され、そしてこれらはウイルス感染に対する主要な防御機構となる。
【結論】:免疫調節異常によってCOVID-19関連で死亡する傾向にある共存症を有する人は、免疫系を強化する栄養補助食品を摂取することが有益である可能性がある。我々はCOVID-19患者において、的確でかつ確実なワクチンが利用できるようになるまで、AFO-202βグルカンが過度の炎症状態を克服し、ひいては死亡率を減少させる有効性を証明するために、AFO-202β-グルカンの効力を検証するための臨床試験を提案する。